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2024年11月18日
授業 大学 文学部

【現代文化表現学科】特殊講義(社会B)で、大阪ミナミの花街文化についてお話いただきました

2024年11月14日、文京キャンパスの授業・特殊講義(社会B)では、大阪島之内のお茶屋「たに川」の店主、谷川恵さんをゲスト講師にお迎えし、大阪ミナミの花街文化を中心にお話いただきました。

講義風景

 

お茶屋は料亭とも遊郭とも異なり、純粋に芸を見せる場所であり、その芸によって場を和ませ人々に楽しんでもらう空間です。そこで芸を見せる「おもてなしの専門家」が「芸妓」と呼ばれる女性です。芸妓は立方(たちかた・踊り手)と地方(じかた・演奏者)一組になって、歌や踊りを披露して悦ばせるだけでなく、心配りによって人と人の心をつなぎます。

完璧なおもてなしをするには、相手のことをよく知る必要がある、だからこそ「一見さんお断り」なのだそうです。常連客のなかには一人で訪れ、心を休めていくこともあるといい、世間で疲弊した自分を取り戻す場とも言えるでしょう。こうしたお茶屋は、様々な文芸作品の舞台になっています。歌舞伎や文楽(『曲輪文章』や『曽根崎心中』)、落語(『たちきれ線香』や『親子茶屋』)といった伝統芸能から現代小説(瀬戸内晴美『女徳』)まで。最近では、ミナミが舞台の芸妓映画『鶴になる』も必見です!

大阪花街ゆかりの芸能には上方唄や地唄があって、江戸の小唄とはリズムも言葉遣いもアクセントも異なり、地域の特徴が現れています。谷川さんによれば、江戸の小唄はテンポが速すぎてついていけないのだとか。スライドを介して学生たちは、日本髪に裾引きの姿の芸妓たちが艶やかに舞う様子をまるで夢の国での出来事のように鑑賞しました。

谷川さん(右)と要真理子教授(左)