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2024年6月5日
授業 学生 文学部

【人文学科】感じたままを描く楽しさがある 絵画基礎実習Ⅰ(入門)

人文学科の柴田眞美教授が担当する1、2年生向けの「絵画基礎実習Ⅰ(入門)」。必修ではない選択科目ですが、履修学生が今年は37名と例年の2倍近く集まり、なかなかの賑わいを見せています。

この授業は、「見て・五感で感じて」描くことをテーマにしています。

最初は、拾い集めた新座キャンパスの桜の枝を題材に、太いもの、細いもの、曲がったものなどを、学生が思い思いに数本選んで組み合わせ、「線や隙間」を意識して描いていきます。

 

それを終えると、「重みと量感」に着目した描画に挑戦です。切り株や牛骨、大きな貝殻などをモチーフに、ドーンとした塊感や樹皮の質感、貝の曲線や模様などを、見て触って感じとり、鉛筆や練り消しを駆使して、画用紙に痕跡を残すように描きます。

 

跡見学園女子大学には設立当初、美学美術史学科があり、短期大学部には生活芸術科がありました。校内にアトリエや彫刻室、工房室があり、豊富な画材道具がそろっているのは、そうした本学の歴史があるからです。全学部生が選択できる「美術実習」があるのもその流れにあります。

 

「絵画基礎実習Ⅰ(入門)」の授業目的について柴田教授は、「何気ないところにも『面白さ』や『美しさ』を発見して、上手い下手にとらわれず、『感じたまま』に表現する喜びを感じながら制作する。そこから『描ける』という自信、他の作品への共感、全体を見る力、トライ&エラーの勇気などを身につけてもらえたらという思いで取り組んでいます」と語ります。今年度の履修者が増えたのは、「1コマが100分になって実習に参加しやすくなったこと、美術に興味があって入門なら安心して取り組めるという学生が集まってくれたのかもしれません」と話しました。

 

授業は今後、墨と筆による日本の古典画の臨写、絵具のさまざまな技法タッチの演習を経て、総合制作としての「自由制作画」へと進みます。

昨年に続いて今年も10月の紫祭の時期に、新座キャンパスの図書館展示室で『ATOMIの美術実習』展を企画する予定です。37名の個性や感性からどんな作品が生まれるのか、今から楽しみです。