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2025年5月29日
授業 大学 学生 文学部

芸術芸能実習(華道)受講の人文学科3年生が東京花展に出瓶しました

文学部の専門科目「芸術芸能実習(華道)」を受講した人文学科3年の鈴木みづきさんが、日本橋三越で開催された東京花展に出瓶しました。

東京花展は5月21日から6日間開催された

 

学園創設者の跡見花蹊は、開校当初から点茶、書道、挿花などを教科に取り入れていました。その流れを継いで女子大学では文学部に「芸術芸能実習」という科目を設けています。実習には、華道、茶道、香道の3つがあり、華道のテーマは「華道の源流である池坊いけばなの基礎を学ぶ」。座学と実習で学び、希望する学生はお免状が取得できます。

2年次に華道を受講した鈴木さんはその奥深い世界に魅了されて、履修後も担当の淺野恵美子先生の教室に通って稽古を続けてきて、今回初めて花展に出瓶してみてはと声をかけられたそうです。

 

展示会前日に準備をする鈴木みづきさん

 

華道家元池坊が主催の「花 いのち みらい」と題した東京花展は、一次展から三次展まで2日間ずつ展示の入れ替えをして開催されました。鈴木さんが出瓶した二次展では、メイン会場の隣に学生席が設けられ、小学生から大学生までの約50作品が並び、多くの人が写真を撮りながら見入っていました。

学生席のなかでひときわ目を引く鈴木さんの作品(右)

 

鈴木さんの作品は、鮮やかな黄色いヒマワリが目を引きますが、実はメインはキウイのつる。茶色いつると、白く色を塗ったつるを主役にして、大きな緑の葉のモンステラとピンクのスターチスをどう配置するかを考えたそうです。

鈴木みずきさんの出品作

 

「初夏をイメージして、上段と下段がある花器をどう使うか考えました。窮屈に見えないように前後の空間を広くとり、練習のイメージとは少し違ったけれど、良い作品になりました」と納得の出来のよう。会場では池坊の次期家元である池坊専好氏が展示を巡視し、作者に声をかけてくださるという貴重な時間もありました。

池坊専好氏(左)と淺野恵美子先生(右)と一緒に

 

「季節によって花が違うことに気づき、考えて作品を創る楽しさを授業で知りました」と語る鈴木さん。実はこの「芸術芸能実習」があることが、跡見への入学の決め手だったそうです。すでに茶道、香道の授業も履修済みで、授業中に案内のあった昨年度の花展にも足を運んでいました。淺野先生は「こんなに熱心な学生はなかなかいません。実学が注目されがちですが、こうした教養を育む、心を豊かにする芸術芸能実習は、跡見ならではのとても良い学びの機会ですね」と話します。

来場者が自身の作品を前に足をとめ、写真を撮っていく様子を嬉しそうに眺める鈴木さんは、「とても良い貴重な経験になりました」と話していました。