• TOP
  • TOPICS
  • 【観光デザイン学科】塩月ゼミが東伊豆町の地域活性化事業に貢献 特産柑橘を使った飲料をサッポロビールと開発、宿泊施設で販売

TOPICS

2025年2月27日
プレスリリース 授業 取り組み 地域交流 産学連携 観光コミュニティ学部

【観光デザイン学科】塩月ゼミが東伊豆町の地域活性化事業に貢献 特産柑橘を使った飲料をサッポロビールと開発、宿泊施設で販売

観光デザイン学科の塩月亮子教授のゼミ生が、静岡県東伊豆町の地域活性化事業の一環で、特産の柑橘「いずのはる」を使用したオリジナルカクテルをサッポロビール株式会社と共同開発し、2月15日(土)、玉川髙島屋(東京都世田谷区)で関係者が集まった試飲会が開かれました。東伊豆町とサッポロビールと本学の産官学連携で商品化した『いずのはるサワー』は、果実の収穫時期である2月下旬から3月までの期間限定で、温泉で有名な同町の旅館やホテルなど12施設の飲食メニューに加えられ、宿泊客などに販売されます。

塩月ゼミ生手製の『いずのはるサワー』

 

本学と東伊豆町が2019年に地域連携協定を結んで以降、塩月ゼミは同町の地域活性化事業に携わってきました。2022年からは静岡県に工場をもつサッポロビールとのコラボ事業に発展し、町の特産品「いずのはる」を使った飲料レシピをゼミ生が考案して商品化するとともに、販路拡大や宣伝を通じて東伊豆町の観光PRに取り組んできました。

サワーに用いる「いずのはる」は、果皮が傷ついて出荷できないB級品を活用。注文を受けたその場で1個分を絞り、ウオッカと炭酸で割って振舞う「ここでしか味わえない」商品とすることで、新規宿泊客の獲得や地産地消に貢献しています。

学生が制作した2024年度の商品PRのPOP。販売する旅館やホテルに掲示されている

 

2024年度の塩月ゼミ生の主な取り組みとしては、
【宣伝PR】▶『いずのはるサワー』のPOP4種類を制作、インバウンドに向けた多言語化
・キャッチコピーや商品説明を考案。東伊豆町のフィールドワークでゼミ生が撮影した同町の魅力が伝わる風物写真をPOPの背景に起用
・POPにはインバウンド対応で英語表記を追加。また、中国語と韓国語による商品解説のQRコードを実装
【販路拡大】▶宿泊施設を訪ねて販売協力を求め、新たに3施設が追加(計12施設)
・訪問前に町内に約40ある旅館・ホテルの特徴を調べ、対象を絞り込んで直接交渉
【商品リニューアル】▶グラスの縁にカットした「いずのはる」を飾って見栄えを改良

今後は、購入客や販売施設へアンケートを行い、その回答を次年度の取り組みに活かすことを検討しています。

「温泉から上がって飲むと最高!」 試飲会で高評価

2月15日の試飲会には、『いずのはるサワー』の商品化に関わった東伊豆町やサッポロビール関係者らとともに、塩月教授とゼミの3年生5名が参加しました。ゼミ生が、いずのはるを絞ってカクテルにして振舞うと、「さわやかな飲み口でおいしい」「温泉から上がって飲むには最高かも」と上々の評価を受けていました。

塩月ゼミ中心メンバーの3年生たち

 

サッポロビールで2023年からこの事業に携わる広域外食本部の村上涼平さんは、「『いずのはるサワー』を期間限定でなく、通年の活動にしたいと提案が挙がるなど、東伊豆町を盛り上げたいという熱意を感じました」とゼミ生の印象を語ります。

年2回のフィールドワークでお世話になっている東伊豆町観光産業課の太田裕介さんは、ゼミ生の提案力を評価。「販売開始時期をそろえて、旅館やホテルのSNSで一斉にPRしたほうが良いとか、カットした『いずのはる』をグラスに刺すことで見栄えを良くし、果実そのものもアピールできるといった発想は新鮮でした」

ゼミでリーダーを務める観光デザイン学科3年の山信田葵さんは、「観光業のリアルな声」が実感できるゼミだと話します。「カクテルづくりを通じたフィールドワークで、宿泊施設や自治体の人、住民の方などとたくさん対話しました。学内の授業だけではわからない、現地に足を運んだからこその学びが得られました。それまで社会人と方々と話す機会があまりなかったので不安もありましたが、販売施設を増やす『営業』も経験して、この1年で自分自身が成長できたと思います」

レシピを考案し宣伝に力を入れた『いずのはるサワー』で乾杯!

 

東伊豆町の活性化事業に携わって6年目になるゼミ活動について、塩月教授はこう話します。「地元の方と交流することで学生たちは、何か役に立ちたいという気持ちが強くなって活発に提案するようになります。観光コミュニティ学部の学びの特長であるフィールドワークや産官学連携の取り組みで学生は、立場によっていろいろな考えがあることを知り、視野を広げるきっかけになっています。こうした実践を通して、観光学の魅力や面白さを学生に伝えていきたいです」