【地域交流センター】文京朝顔・ほおずき市で学生がイベント企画やデザイン画を制作
文京区の夏を彩る「文京朝顔・ほおずき市」が7月20日と21日に開かれ、まちづくり学科の土居洋平教授のゼミ生らがイベントに参加しました。子ども向けのワークショップを開いたり、浴衣姿でオープニング式典の受付を担当したり。地域住民が主体となって開催する伝統の夏祭りの運営に加わり、親子連れなどの来場者を笑顔でもてなしました。
文京朝顔・ほおずき市は、小石川界隈の歴史や文化を伝えるお祭りとして毎年7月に開催、今年で39回を迎えます。文京礫川(れきせん)地区の町会が中心となった実行委員会が運営する住民主催のイベントです。小石川は、明治中期~昭和初めに校舎を構えていた跡見学園ゆかりの地。そうしたご縁から跡見学園はこのお祭りの運営に10年以上関わってきました。
地域交流センター長でもある土居教授は、学生にとってまちづくりを考える良い機会になっていると話します。「都市部の町会組織の地域における役割を、お祭りの運営を通して知ることができます。最近このお祭りに、若い世代でつくるNPOも参加するようになりました。年配の方が多い町会と若いNPO組織を、長年運営に携わってきた跡見学園の学生がつなぐ役割も果たしています」
土居ゼミでは、朝顔市会場の傳通院境内に設けられた跡見学園女子大学のテントで、「子どもクラフト工房」を開催しました。企画した「紙コップでつくるけん玉」と「綿でつくるフワフワ人形」づくりは子どもたちで大賑わい。猛暑のなかでも笑顔を絶やさず、2年から4年までのゼミ生11名が、子どもたちに作り方を手ほどきしていました。
また、20日午前のオープニング式典では地域交流センターが募集した跡見生4名が浴衣姿で来賓者の受付を担当。式典の途中で4名は壇上に招かれて名前を紹介され、ボランティアとして運営を支えてくれたことに主催者から労いの言葉がかけられました。式典には小仲信孝学長、塩月亮子副学長も参加されました。
さらに今年のお祭りでは跡見生が特別な役割を果たしました。傳通院にお墓のある徳川家康の孫の千姫、家康の母である於大の方、「こんにゃくえんま」で知られる源覚寺(ほおずき市会場)の閻魔大王それぞれを描いたキャラクターデザイン画を、人文学科4年の長根旭美さんが制作。顔はめができる大型パネルになって会場に展示されました。
長根さんは、旧伊勢屋質店(菊坂跡見塾)で所蔵資料の整理・調査に携わる跡見「学芸員」in菊坂のメンバー。旧伊勢屋質店のパンフレットでイラストを描いたセンスを見込まれて今回制作することに。千姫や於大の方は古い肖像画を参考にイメージを膨らませ、オリジナルデザインとして完成させたそうです。長根さんは「趣味で描いていたイラストが、パネルになって展示されて皆さんに見られることに緊張もしますが、イベントのお役に立ててうれしいです」と笑顔で語ってくれました。