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「ホームカミングデー」あとがき

前短期大学部長 大塚 博

昨秋の「ホームカミングデー」からもう一年近くが経とうとしています。 過日、「桃李の会」から本紙「おとずれ」に「ホームカミングデー」に関する執筆を依頼されました。 そこで、この機会に、「ホームカミングデー」実施の経緯を振り返り、その跡をとどめることで、責めをふさぎたいと思います。

1 企画

「ホームカミングデー」のことが最初に頭に浮かんだのはいつ頃のことだったろうか。
平成17年度に入ってから、短大をどう閉じたらいいのか、思い悩む日々が続いていた。 なかでも、閉学についていろいろな思いを懐いているであろう最後の在学生と、二万七千人を超える卒業生の人たちに対して、何をしてあげたら良いのか、何をしてあげられるのかが、重要な懸案事項であった。

「ホームカミングデー」のことが浮かんだのは、そんな風に心を働かせていた夏前くらいのことだったと記憶している。 それにはいくつかの伏線があった。
まず、何人かの卒業生が閉学の時期を18年3月と誤解されて、学校を見に来られたという事実があったこと。 閉学に当たって、学校は何か催しをしてくれないのかという声が寄せられてきていたこと。 そして、19年3月の閉学後短大西館は取り壊され、新しい校舎を建てる計画が決まっていたこと。 これらの事実を受けて、卒業生の人たちには、何と言っても懐かしい校舎、キャンパスを最後にしっかり見てもらうことが、最も大切な企画であろうと考えたのである。

秋早々、当時の山崎一穎学長を始め執行部の人たちに提案し、賛同を得た。 その提案のポイントは、短大として最後となる学園祭当日に「ホームカミングデー」を設定することだった。
卒業生の人たちに校舎やキャンパスをゆったりと懐かしんでもらうには、何も行事のない静かな日曜日の方が良いに決まっている。 しかし、私としては、在学生たちがいて、元気に呼吸している学校をこそ見てもらいたかった。 自らの学生時代、青春の日々を懐かしんだり、重ねたりしながら、最後の学生たちががんばっている姿も見て欲しかった。

一方、在学生に対しては、二年生しかいない学園祭を少しでも賑わいのあるものにしてやりたかった。 「ホームカミングデー」の同時開催はそれを可能にし、加えて、素敵な先輩たちと直接触れ合って、跡見の伝統とすばらしさを実感して卒業していって欲しいという思いもあった。

「跡見短大」の名の下に、時代も年代も超えて卒業生在学生が直接触れ合う機会、「ホームカミングデー」と「学園祭」のドッキング、あるいはコラボレーションこそ最も意義深いものと確信を抱いた。
その後、短大図書館が誇る有数のコレクション「百人一首」展の開催が提案され、「ホームカミングデー」の企画内容がしだいに形を整えていった。

かくして、これら「ホームカミングデー」関連の企画案を教授会に報告して、了解を得たのは18年2月8日のことであった。

2 準備

平成18年度に入ってから、詳細な内容が固まっていった。 柱は以下の四点に絞られた。
  1. 懇親会(短大体育館アリーナ)
  2. 跡見短大・専攻科六十一年の歴史(短大体育館)
  3. 各科専攻の歴史と現在(西館・東館各教室)
  4. 百人一首展(短大図書館)
また、当日参加者への記念品として、「絵葉書セット」(10枚組)と「藤の草木染めふくさ」(短大ゆかりの藤木を使用して制作)の二点を決めた。
総務部を中心に当日の実施計画が練られていった。 各科専攻や図書館も順調に展示準備に入っていった。
実施計画作成上、最も困難な点、しかもそれによって計画の内容が大きく左右されてしまう点、それは参加者数の多寡であった。

「ホームカミングデー」の案内は、桃李の会の協力を得て、「会」が住所を把握している二万人余の卒業生宛に送ることが大前提だったが、いったいどのくらいの方たちが参加してくれるのか見当はつかなかった。 キャンパスの中を自由に散策していただく分にはさほど問題はなかったが、卒業生、教職員が一堂に会する懇親会の実施については不安があった。
会場は短大体育館アリーナとしたが、収容能力は軽食等のテーブル分を考慮すれば、四、五百人余が上限と想定された。 少なければ寂しさの極みだが、予想を大きく超える参加者があったら、実施そのものが危うくなる。 しかし、どうせやるなら大賑わいでこそあって欲しい。
絡み合う思いを抑えつつ、平成18年9月10日付で、卒業生への「ご案内」を発送した。

10月に入って出席の返事が事務局に届き始めた。 日々、厚い束が届いた。 6日には五百名を超え、10日には六百名、11日は七百名と数を増やし、早くも体育館アリーナでの開催が危うくなっていった。
その間、連日、さまざまな案を検討したが、いずれも問題点が多く、取るべき手段とは言えなかった。
19日、とうとう希望者が千四百人を超える事態を受けて、ついに、体育館アリーナでの二部制開催を決断した。 これに伴う時間変更が、大きな影響を及ぼすことが危惧されたが、短大キャンパスに集うという本旨を貫くにはこれでいくしかなかった。

その後、11月に入っても、出席の葉書は届き続けた。

3 当日

前日11月11日(土)、跡見祭が始まった。 祭は賑やかだったが、一日中雨となった。 しかもときおり雷が鳴り、たたきつけるような雨。 翌日の予報は晴れとはいえ、不安は大きかった。

明けて12日(日)、「ホームカミングデー」当日。 朝から見事に晴れていた。 何ものかに感謝を捧げざるを得なかった。
10時を回ると参加者がぞくぞくと訪れ始めた。 やがて、懇親会の第一部、第二部、それぞれの開始前には体育館地下に長蛇の列が作られた。 二部制の辛さでそれぞれの設定時間に余裕がなく、ほぼ時間通りに開会。 初めに全員で校歌を合唱した。 つづいて、嶋田英誠学長、跡見純弘理事長、卒業生代表として萬葉洋子幹事長(桃李の会)の挨拶。 次いで、田尻嘉信(第一部)、蓑和英淳(第二部)の両先生の乾杯の発声で懇親へと移った。
二部制にして、何とか会場に入っていただけたとはいえ、文字通り立錐の余地もない盛況となった。 退職の先生方も実に多くの方がお顔を見せてくださった。 懐かしい同級生・教員との交歓に、しばし学生時代に戻って、会場の熱気は冷めることがなかった。

一方、「百人一首」展はみごとなものだった。 各科専攻の展示もそれぞれに工夫されていて盛況だった。 キャンパスのあちこちでは、現役の学生たちと卒業生とのふれあいが見られた。 期待は予想以上のものとなって実現した。

この日の卒業生の方たちの参加者は、結局、千九百名にも及ぶものとなった。

4 後日

小さなミス、行き違い、等もあった。 記念品は制作が間に合わず、当日全員にお渡しすることは出来なかった。 だが、当日の声も、後日聞こえてくる言葉も、この企画を喜び、感謝を述べるものばかりであった。 まことにありがたく、すべてのスタッフとともに、厚く御礼を申し上げたいと思う。

当日、さしものキャンパスも静かになり始めた頃、卒業生でもあるスタッフの人たちが言ってくれた。 一日中休む暇もなくほんとに大変だったけど、とても気持ちの良い大変さだった、と。 この言葉に、私はこの日の意味深さをあらためて見た思いがした。

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紫音会アンサンブル
第七回マンドリンコンサートを終えて

代表 N.Y

今年は暖冬でしたので、校庭の桜がタイミング良く咲き揃うことを祈りつつ、平成十九年三月二十五日(日)を迎えました。
期待もむなしく朝からあいにくのお天気で、桜の蕾もまだかたく、満開の桜の中でのコンサートは叶いませんでしたが、大勢のお客様がおいでくださいました。
学園関係のみなさまにお世話になりながら、この日のために一年間練習を重ねてまいりました。 お蔭様で何とか無事に終了することができました。 桃李の会様より頂戴いたしました立派な生花が舞台を飾り、私達の演奏を応援しているかのようでした。

この三月をもって跡見短大は閉学となり、卒業生にとりましては寂しいことですが、六十年の歴史と伝統に別れを惜しみつつ、心をこめて弾きました。
毎回恒例の終曲、校歌「はなざくら」のイントロが流れると、楽しかった学生時代を思い出されたのでしょうか、ハンカチで目がしらをそっとおさえるお客様の姿も見受けられました。 やがて歌声は小講堂いっぱいに響きわたり、演奏している私達も胸がいっぱいになりました。

思えば紫音会アンサンブル発足当初より十二年もの間、練習場としてお教室を使わせていただき、また、学園行事にも参加させていただきました。 前学長先生をはじめ、現学長先生、そしてたくさんの学園関係の方々にご支援をいただき、ここまで続けることができましたことを改めて深く感謝し、会員一同心より御礼申し上げます。 誠にありがとうございました。 なお一層精進致す所存でございます。

今後共何卒よろしくお願い申し上げます。


第八回マンドリンコンサート
平成二十年三月十六日(日)跡見学園小講堂にて


総会に代わる幹事会報告

平成19年5月12日(土)
於・跡見学園法人棟 4階会議室

  1. 幹事長挨拶 萬葉洋子
  2. 議長選出
  3. 議事
    (1) 平成18年度活動報告
    「おとずれ33号」発行 9月15日
    跡見祭参加バザー 11月11日 12日
    ホームカイングデー 11月12日
    支部会開催 
    名古屋支部 6月8日 名古屋市内にて
    関西支部 11月22日 京都市内にて
    卒業式及び入会式 3月20日

    (2) 平成18年度決算報告

    (3) 監査報告

    (4)平成19年度活動予定
    「おとずれ34号」発行 9月中旬
    懇親会2007秋のイベント 10月中旬
    支部会開催予定 名古屋支部6月15日 関西支部11月中旬
  4. 懇談会
    毎回、総会に出席する幹事が少なく苦労しておりますが大勢の幹事に集まっていただくにはどのようにしたらよいか意見を伺いました。

    一、総会の後に以前何回か行ったように講演会をしてはどうか。著名人か、跡見の大学教授を招く。
    一、総会の案内通知だけでは一方通行で集まるかどうか疑問。友人やクラス幹事仲間が呼びかけ合う。
    一、お弁当を用意し、昼食会にしてなごやかな雰囲気でやったらどうか。
    一、幹事だけの総会ではなく、全員を集めての総会を会費をいただいて行ってみてはどうか。
    一、大学主催の公開講座を茗荷谷キャンパスで行ってほしい。

    その他出席のみなさんからいろいろご意見をいただきました。


・・・・大学からのご案内・・・・

現在も大学院マネジメント研究科の公開講座を、茗荷谷キャンパスで行っております。(六月)
案内は直接大学に問い合わせる方法もありますが、四月頃の学園ホームページをご覧ください。


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