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跡見花蹊《秋虫瓜蔬図》

跡見花蹊《秋虫瓜蔬図》
資料番号
7
分類
絵画
作者
跡見花蹊
年月日
明治15(1882)年
品質・形状
絹本着色
員数
1幅
寸法(cm)
146.0×87.3
画賛
「偶逍遥園圃絲瓜南瓜紫茄鬼燈玉蜀黍之属吐花著子狼藉
横風露胡蝶寒蝉螽斯絡緯蜻□蝸牛螳螂之属飛躍蚑
行遊其間各有姿致秋色可掬因欣然寫其真圖成貼之壁焚
香靜坐以觀造化之妙焉適客至覧観久之曰君何従得好粉
本而摹寫之明乎清乎 将我邦元禄間良工乎何其寫生之妙殆
奪天工余笑而掲簾指秋圃狼藉之景色曰吾粉本在于此于時
明治十五年壬午秋九月中旬也」
※□内は偏部を「虫」、旁部を「亭」とした漢字
款記
「花蹊女史跡見瀧畫并題」
印章
姓名印「跡見瀧印」白文方印
雅号印「華蹊書畫」朱文方印
遊印「桃李不言下自成蹊」朱文楕円印
備考
43歳の花蹊が手掛けた本作は、画面に半円をなすようにヘチマ、トウモロコシ、ホオズキ、ナス、カボチャが描かれ、周囲には、チョウ、ヒグラシ、キリギリス、トンボ、カタツムリ、カマキリなどの秋虫たちが配されている。

右中央に添えられた自画賛によれば、本作を目にした客人が「どのような手本を見てこれを描いたのか、明のものか、清のものか、それともわが国の元禄時代の作家のものか」と尋ねたところ、花蹊は笑いながら菜園を指差し、「私の手本はここにある」と答えたという。

花蹊は明治15(1882)年開催の「第一回内国絵画共進会」に「野蔬類」と題した作品を出品しており、本作が同一作品であると考えられる。

*『跡見学園女子大学花蹊記念資料館収蔵資料総合目録1』掲載
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