コレクション Collection

跡見花蹊《和歌色紙「静かなる」》

跡見花蹊《和歌色紙「静かなる」》
資料番号
2015-2
分類
書跡
作者
跡見花蹊
年月日
大正14(1925)年
品質・形状
紙本墨書
員数
1幅
寸法(cm)
68.0×25.9
本文
「静かなる こゝろにきけは たのしけれ
 釜の湯の音 まつかせの聲
 八十六嫗 花蹊」
備考
「まつかせ」とは、茶の湯における釜の湯が静かに煮え立つ音を指す。本作は跡見花蹊八六歳、最晩年の作であり、静かな心に耳を澄ませたときに感じられる豊かさが詠まれている。
仮名の書ならではの「散らし書き」が用いられ、線の太細や文字の大小に変化があり、画面に奥行きと余情が生まれている。なかでも「聲」の字の最終画は余韻を引き、まるでその音が遠くまで響き渡るような印象を与える。花蹊の書が到達した、静けさの中にある豊かな生命感が感じられる一幅である。

*散らし書き:文字を画面上に巧みに配して視覚的な調和とリズムを生む技法
*『跡見学園女子大学花蹊記念資料館収蔵資料総合目録2』掲載
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