PROFILE

茂木 一司 教授

Mogi Kazuji
所属  文学部 人文学科
専攻分野  インクルーシブアート教育
茂木 一司

研究のテーマと内容

アートによる共生社会構築をめざす
インクルーシブアート教育の理論

ルドルフ・シュタイナーの芸術教育から、総合的学びとしてのワークショップの研究を経て、「現代はアートの時代」(R.シュタイナー)を実践するために、アートによる共生社会構築をめざす「インクルーシブアート教育」を理論的・実践的に研究中。近著に、『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』(ジアース教育新社、2022)、『色彩ワークショップ』(日本色研事業、2020)、など。

私のON・OFF

ON担当科目の紹介

『新版増補 とがびアートプロジェクト』(東信堂、2021)

『新版増補 とがびアートプロジェクト』(東信堂、2021)

2004〜2013年まで10年間、長野県徳倉上山田中学校で、「とがび」という学校を美術館にして地域住民に開放するというアートプロジェクトをやった教師(中平千尋)の実践を、彼の死後、それを引き継いだ妻紀子(美術教師)と参加アーティストとともにまとめた著書。中学生が本気で取り組んだ真のアクティブラーニングの実践。

『色彩ワークショップ』(日本色研事業、2020)

『色彩ワークショップ』(日本色研事業、2020)

広く色彩教育の基礎をワークショップで学ぶためにつくった中学校美術科教育の副読本(ワークブック)。色彩理論を体験から導入する「色相環ワークショップ」から、基礎理論+色の文化+色のアート(実践)までをわかりやすく解説した。

『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』(ジアース教育新社、2022)

『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』(ジアース教育新社、2022)

視覚障害児が生涯にわたって、芸術文化に親しみ、豊かな生活を送るために、特に学校の図工・美術教育で何が必要なのか、視覚障害アート教育の基礎とは何かについて明らかにした本邦初の書籍。理論編では、視覚障害アートの歴史、海外の視覚障害者の芸術鑑賞等について解説。実践編では、視覚障害者と晴眼者がともにアートを楽しむイベントや、さわるだけでなく身体を使って鑑賞するプログラム等を紹介。ほかにも、特別支援学校の教員による図工・美術指導の題材を31事例、展示物にさわれる国内外の美術館・博物館を巻末に掲載。

「視覚障害者の鑑賞補助教材:アルチンボルドの2.5次元絵画」

「視覚障害者の鑑賞補助教材:アルチンボルドの2.5次元絵画」

アルチンボルド(1526-93)作「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」(1590年頃)を触れる美術鑑賞用パズル型レリーフとして制作した。作者:梶原千恵(宮城教育大学准教授)。

OFF興味と関心

マチスはやっぱり好きな順・一番手に来る作家

マチスはやっぱり好きな順・一番手に来る作家

骨董をはじめてから20年以上になる。蔵王権現は超かわいい!

骨董をはじめてから20年以上になる。蔵王権現は超かわいい!

まむし(うな)重も好きなもののひとつ。最近、関西風のぱりっとしたものが好き!

まむし(うな)重も好きなもののひとつ。最近、関西風のぱりっとしたものが好き!

空も好き! 東京都写真美術館の近くで撮影した。飛行機の経路が変わったのでは…。

空も好き! 東京都写真美術館の近くで撮影した。飛行機の経路が変わったのでは…。

学生時代の思い出

学生時代、あまり覚えていないが、長髪とオーバーオールかな?・・・学生運動が終演し、フォークソングが流行していた時代。大学入学後の1年時研修会の写真は肩まで伸びた長髪と(イルカという歌手がきているような)オーバーオールのジーンズだった。絵を描くために入学したのだが、基礎デザイン(構成教育)を選んだことが現在の美術科教育につながっている。生きることの基礎とは何か……?

受験生に一言

「夢見ることができれば、それは実現できる。いつだって忘れないでいてほしい」