top / 理事長 / 学園の歴史 / コミュニケーション・シンボル / 学園組織図 / 学園役員 / Blossom

新年のご挨拶

生徒や保護者の立場に立った
質の高い学校づくりに
邁進していきます

跡見学園理事長 山崎 一穎

 新年おめでとうございます。

 私が理事長を拝命してこの2年間、学校教育を取り巻く環境は少子化の波を受けてますます厳しさを増しています。

 このような厳しい環境の中、本学園が生き残っていくには生徒や学生、校友などのステークホルダー、とりわけ子どもを学校に進学させている保護者の方々の立場に立って教育を見つめ直し、再構築することが重要だと考えます。

 保護者の方々が最も重視するのは教育課程、すなわち跡見で学ぶことによって何が身につき、どんな女性に育っていくのかということでしょう。 こうした期待に応えるためには、中学・高校・大学のそれぞれはもちろん、学園全体のアドミッションポリシーをきちんと打ち立て、全教職員が共通認識の下に跡見の教育はどうあるべきか、そのためには何が必要で、何をすべきかを考えながら改革を進めていく必要があります。

 中学・高校では、受験に向けた学力の増進と、跡見の伝統である全人教育の継承を教育の基本理念としています。後者については現在、中学校において、基本的な生活習慣を身につけた“自律した人間”となることを目標に、円滑な集団生活を送るためのコミュニケーションスキルの向上を目指した取り組みを実践しています。 この試みはようやく軌道に乗ったところで、まだまだ改善すべき点はありますが、いずれは高校にも拡大し、これを跡見の全人教育の柱にしたいと思っています。

 一方、大学にはハード・ソフト両面にわたる課題があります。

 ハード面の課題は、2015年に開設50周年を迎える新座キャンパスの再開発です。 多くの女子大学が都心にキャンパスを集中させる中、本学も文京キャンパスに大学の機能を集中するという意見もあります。 しかし、50年を経過し、地元・埼玉県からの進学者がある程度定着していること、さらに東日本大震災を機に安全・安心に対する大学の備えが問われる中、万が一東京に災害があった場合のことを考えた時、新座キャンパスの存在意義は十分にあると言えます。 最良の選択は何か、現在、大学関係者と膝を突き合せて議論しているところです。

 ソフト面のテーマは、学部・学科の改組・改編です。 今、大学で最も勢いのあるのが、2010年度に新設された文学部現代文化表現学科、およびマネジメント学部観光マネジメント学科です。 教育内容が社会の要請にマッチし、積極的で行動的な学生が数多く入学してくれたことが要因だと思っています。 2学科の成功を土台に、これからの時代にどのような学部・学科が求められるのか、学内だけでなく、外部の有識者、特に企業人などの意見も採り入れながら、じっくり腰を据えて検討していきます。

 保護者の方々の期待に応える教育環境を構築・提供するためには、納めて頂いた学費を有効に活用していかなければなりません。 そのために、来年度からは部署ごとでなく、個々の事業や業務ごとに予算を配分していく計画です。 これによって、無駄な出費が抑えられ、必要なところに予算が的確に配分されることになると自負しています。

 どうか、こうした本学園のめざす教育理念や改革の方向性をご理解頂き、質の高い学校づくりを進めるために、学園関係者の皆様方のより一層のご協力を賜りたく、新年のご挨拶とともにお願い申し上げます。


(C) Atomi Gakuen All Rights Reserved.