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新年のご挨拶

改革の努力を怠ることなく学園の発展をさらに図って参ります

跡見学園理事長 跡見純弘

 皆様、新年おめでとうございます。

 今年こそは良い年であります様にと毎年々頭には願って参りましたが、今年は例年と異なり我慢の年になりそうです。

 昨年は年金、それに関係して社会保険庁問題、突然の福田首相の退陣劇、さらには立場をわきまえない複数の大臣の失言による辞任劇など、政治をめぐる慌しい動きの見られた一年だったと思います。

 また、身近なところでは輸入食品薬物混入問題から始まり、国内産食品でも産地偽装、あるいは汚染食品問題など、食の安全が問われた年でもありました。

 これらに加え、経済面につきましては、百年に一度とも言われる金融不安に見舞われるに至りました。

 即ち米国のサブプライム問題に端を発した金融不安は、世界的規模で株安、為替相場の大幅変動等の混乱を招き、現状では各国政府の対応策にもかかわらず終息の目途も立っておりません。

 この世界的混乱は、当然のことながらわが国の経済にも大きな影響を及ぼしつつあります。実際、株安、円高に伴い実体経済にも悪影響を及ぼし、有名企業の軒並みの赤字決算や予測もしなかった上場企業の倒産が相次いで発生して来ております。

 学校関係でも試算運用面で少なからず影響を受けたところも少なくないと聞いておりますが、本学園では現状では大きなダメージを受けずにすんでおりますことは誠に幸いと思います。

 このように、今年は政治、経済、社会いずれの面からもわが国の状況は極めて厳しいものと予想されます。

 学校だけがこの状況から逃れることはできません。

 したがって、学園経営は従来にも増して堅実な運用が要求されることは申すまでもありません。その意味からも、今年は我慢の年だと重ねて申し上げます。

 一方、学園の昨年一年を振り返りましても、女子大学の新棟完成と文京キャンパスのリニューアルオープン、中学高校の改革進行と教室増設、さらには法人役員改選など、めまぐるしい動きのあった一年でした。

 とくに女子大学については、9月に新棟の竣工式を挙行し、10月からは3年生が予定通り文京キャンパスに移り、これで念願であった都心に拠点を構える女子大学としてスタート出来ましたことは大きな喜びであります。関係の方々のご協力に対し厚く御礼申上げます。

 引き続き平成22年度には女子大学の学部学科を改編し、文学部に「現代文化表現学科(入学定員90名)」を、マネジメント学部に「観光マネジメント学科(入学定員90名)」を開設する予定を立て、文部科学省と打合せも行ったところです。

 中学高校においては、中学一年生の8クラス運営、国語・数学・英語の補習の義務付け、教員の研修等々、山﨑校長の改革が予定通り着々と進行しております。

 また、今までの一連の学園施設の改善充実の中で、学祖花蹊先生を記念とした建築としましては、花蹊記念資料館、花蹊メモリアルホールがあります。しかるところに初代校長花蹊先生を補佐し、生涯を女子教育に捧げ跡見の名を今日まで維持発展させた二代目李子校長の功績は極めて大きいものと思います。よって、今回のこの一連の教育施設の整備完了を機に、その功績を称え、跡見小講堂を「跡見李子記念講堂」と命名し、銘板を講堂入口上部と講堂正面左に設置することといたしました。

 厳しい環境を乗り切るには、引き続き改善改革の努力を怠ることなく学園の活性化をさらに図って行くべきと考えておりますので、関係の皆様方の一層のご協力、ご理解をお願い申し上げ、私の新年のご挨拶といたします。


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